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- 実績紹介
- 中四国エリアにおける子実用とうもろこし生産
広域展開の軌跡と実績
- 事業立ち上げの背景:輸入依存からの脱却と現場の危機感
2023年春——。世界的な情勢不安や為替の急変動、海上輸送コストの高騰が重なり、日本国内
の畜産業界を支える輸入とうもろこし価格は記録的な高騰を記録しました。この深刻な事態は、
日本の畜産農家だけでなく、調達を担う輸入商社にも甚大な打撃を与えました。
「海外の価格変動やサプライチェーンの混乱に振り回されない、国内の強固な飼料供給基盤を
作らなければならない」
こうした切実な危機感を背景に、大手商社からの強い要請を受け、私たちが主導する形で香川
県における「国産飼料用とうもろこし(子実コーン)生産支援事業」が本格的にスタートしました。
初年度は香川県内で約5ヘクタールの作付から開始し、志を共にする徳島県の生産者も巻き込
みながら、国産飼料化に向けた第一歩を踏み出しました。
- 4年間の歩み:点から面へ広がる栽培実績
中山間地域が多く、小規模な圃場が点在する四国エリアにおいて、大規模な作物は栽培が難し
いとされていました。しかし、実証と改善を重ねながら歩みを進めた結果、この4年間で驚異的な
規模拡大と組織化を実現いたしました。
年次別の展開と拡大の軌跡
● 2023年春(始動期):
商社の依頼を受け、香川県(約5ha)および徳島県の一部生産者と共に栽培支援をス
タート。水田や休耕地を活用した国産飼料生産の可能性を実証。
● 2024年(拡大期):
取り組みに賛同する新たな生産者が香川県内で続々と参画。作付面積は前年から一気
に拡大し、香川県内だけで約20ha規模へと急成長を遂げる。
● 2025年(組織化期):
香川県、徳島県に加え、愛媛県でも生産者の輪が拡大。各県の生産者計6戸が結集し、
「中四国子実コーン組合」を設立。弊社は事務局として、現場の生産者と商社を結ぶ強固
なパイプ役を担い、流通・販売の安定化を牽引。
● 2026年(飛躍期):
小規模圃場が多い四国という地理的制約を乗り越え、香川県・徳島県・愛媛県の3県合
計で約40haという広域展開を達成。
わずか数年の間に、個別の実証実験の枠を超え、中四国を代表する一大産地モデルへと急速
に発展を遂げました。
- 組織の力と地域課題の解決:「中四国子実コーン組合」の挑
戦
規模の拡大だけでなく、本取り組みの真の価値は「地域社会の課題解決と未来への継承」にあり
ます。
栽培開始以来、「中四国子実コーン組合」では単なる作物の生産・出荷にとどまらず、毎年欠か
さず地域の勉強会や実演会を開催してきました。
組合が取り組む3つの社会的使命
- 耕作放棄地の再生: 高齢化や人手不足で荒れ果てた休耕田や法面を、省
力化可能な子実用とうもろこし畑へと蘇らせる。
- 後継者不足の解消: 機械化体系(大型コンバインや効率的作業システム)
の導入により、少人数でも持続可能なスマート営農の仕組みを若手世代へ
継承する。
- 地域間ネットワークの強化: 生産者同士、あるいは商社や行政との緊密な
情報共有により、技術力と収益性を高め合う協調体制を構築する。
- 本実績がもたらす社会的インパクト
香川、徳島、愛媛の3県にまたがり約40haへと拡大したこのプロジェクトは、日本の農業・畜産業
界に対して以下の重要な成果をもたらしています。
● 商社・実需者への安定供給: 輸入に依存しない、品質の確かな国産飼料の安定調達
ルートを確立。
● 耕畜連携の深化: 地域で育った飼料が地元の畜産へ還元され、ふん尿が堆肥として農
地に戻る「地域循環型農業」の具現化。
● 農地資産の保全: 放置すれば荒廃する一方だった水田や耕作放棄地を、収益を生む価
値ある農地へと再生。
- 結びに:未来へ繋ぐ国産飼料の新たな地平
2023年の春、わずか5haの小さな挑戦から始まった中四国の「子実用とうもろこし」生産は、生産
者の情熱、商社との強固な信頼関係、そして事務局としてのきめ細やかな伴走支援により、4年
間で約40haへと結実しました。
私たちが目指すのは、単なる作物の増産ではありません。荒れゆく農地を守り、次世代の農業
経営者が希望を持てる「持続可能な地域農業の未来」を形にすることです。
中四国から巻き起こしたこの国産飼料づくりの波をさらに大きくし、日本の食料安全保障と地域
経済の発展に貢献してまいります。